2009年9月24日木曜日

初恋2

 電話をしてからというもの毎日毎日電話の前で・・・・・・
その頃私は夜学に行きながら昼間バイトをしてたので朝六時からバイトで夕方五時半までそこから学校に直行で行って家に帰るのは九時半過ぎ!とんでもない生活をしてたのですが・・・・
電話がかかってくるから学校終わって速攻で帰り初恋の人からの電話を待つ毎日。
普段電話が鳴っても取らない男が急に取るものだから母親から
「あんた最近、なんかあったの?」
「いやいや幹事だから電話かかってきたらまずいじゃろ?」って言ったら
「あんた彼女でも出来たの?」・・・・・・・・

彼女ではないが・・・・・・・・・母親恐るべし。

 電話がかかってきたのはちょうど一週間後くらい。
「新幹線の切符取ったから」
「そう。で何時の新幹線?同窓会は日曜の五時だから昼過ぎに来る?」って聞いたら
「土曜日に行くことにしたの!親戚の家に泊まるの」・・・・・・
私の頭の中は???
「・・・・・・えっ!どこか行くの?」って聞くと
「久々の広島だから観光もしたいし行きたいところもあるの」・・・・・・
「えっ・・・・・じゃあ親戚と観光?」って聞いたら
「親戚は仕事だから土曜日一日付き合ってくれない?行きたいとこがあるんだ」
「・・・・・・・えっ?俺が?・・・・・・・」
「そう」・・・・・・・・・・・
私の頭の中は盆と正月が一緒にきたみたい。花園を手をつないで歩く光景が・・・・・・・
「もしもしもしもし・・・・・・」って何回も呼ばれてるのに私は嬉し過ぎて頭の中が別の世界へ・・・・・・
「あっ!ごめん」
「なに?土曜日用事があるの?」・・・・・・
土曜日バイトだ・・・・・・そんな事を気にしてる場合じゃない。親の葬式があろうともあなたの元へ行く・・・・・・
私はハッキリ「なにもないよ、あっても全部断るよ」って言ったら
「変なの~」・・・・・・・・
「で、どこ行きたいの?ディズニーランド?」・・・・・・・・
あっ!なに言ってんだろう・・・・・・・・当時私は女の子=遊園地が一番好きって頭しかないから・・・・・
「なんで広島なのにディズニーランドなのよ?相変わらずよくわかんないわね~そりゃ~ディズニーランドは行きたいけど」・・・・・・・
あなたとだったらどこでも行きますよって心でつぶやきながら・・・・・・・・
「どこ行く?」って言ったら
「宮島に行きたい」・・・・・・
えっ?宮島?場所なんてどこでもいいさ二人なら。
ところが・・・・・

「○○さんも誘おう」って言うから
「・・・・・・多分用事があるんじゃないかな」って二人の方がいいから適当に言ったら
「なんで知ってんの?」・・・・・・
そんなもん知らないよ。来て欲しくないから言ったのに・・・・・・・。
「先からどうも変ね~・・・・・じゃあいいわ!二人で行きましょ!じゃ駅まで迎えに着てね」
「何号車?ホームまで行くからさ~」

 バイトをなんて言って休もう・・・・・・

バイトなのに月給で貰ってたからなかなか言いづらい。土曜日が一番忙しいの知ってるし・・・・・・・・
もう他界してるけどもう一回・・・・・・
自分の愛車もそれからというものワックスがけの毎日。

一週間が長い・・・

 当日朝の10時過ぎの新幹線なのに私は待ちきれず時間にルーズな私が8時過ぎには広島駅へ・・・・・・・
おいおいこれは早すぎか~って自分でツッコミをしながら・・・・・・・
顔がニヤけてるんですね~・・・・・・・
でニヤニヤ。周りの人から見たら気持ち悪いでしょうね・・・・・・・・・・・・・

 そして初恋の人が乗った新幹線がホームに入ってくる。その新幹線さえ輝いて見えました。新幹線のドアが開く・・・・・・・・・・
高鳴る鼓動・・・・・・・
そして八年間思い続けた初恋の女の子が目の前に・・・・・・・
げ~自分の想像を遥かに越えて可愛くなってる・・・・・・
自分でも目がハートになってるのが分かった。会った一言目が
「メチャクチャ可愛くなったじゃん・・・・・・」
あっ!俺って今までこんな言葉女性に言ったことなかったのに・・・・・・・
本音が・・・・・・自分で言ったのに自分の言葉に赤面・・・・・・
「なに自分で言ってテレてんの?こっちが照れるんなら分かるけど・・・・・・・」
鋭いお返しの言葉・・・・・・
「荷物全部持つよ」このセリフも生まれて始めての言葉だった・・・・・・
「えっ?そんなに優しかったっけ?」って言うからテレながら
「小学校の時から優しいよ」・・・・・・・・
「うそ!あんなにいじめたくせに」・・・・・
返す言葉がなっかたが「じゃあ今日一日で本当に優しいところを見せるよ。○○(当然苗字で呼ぶ)をいじめたって記憶がなくなるくらい」

 そして早速宮島へ!車の中で色々な話をしました。

でも運転してると顔が見れない。・・・完全なるわき見運転。

終いには「前見て運転して!」って怒られる。仕方ない8年間も空想の世界で生きてた初恋の女性が私の隣にいるのだから・・・・・・・・・・・
そして私の財布には一ヶ月分の給料持参(18万円)今日は思いっきり遊んで俺のイメージを変えなければ・・・・・
明るい未来はない・・・・・・。
一週間練りに練った俺のプランで絶対印象を変えてやる。普段絶対行かない店もチェック。結構美味しいもの食べたから高かった~・・・・・
「お金出すよ」って言われたが
「○○が広島に遊びに来てくれたのにお金出させるわけには行かないでしょ」・・・・・
一日本当に楽しかった・・・・・
最後の方は慣れていつもの冗談をいう私になってた。・・・・・・・

時間が止まってくれればいいのに・・・・・・・・・

 次の日は夕方五時から同窓会。でも朝から地元に残ってる同級生とボーリングに行くことに・・・・・・・
当然、初恋の子も誘って。その時は男女五人づつぐらいだったかな~ボーリングして昼飯食ってカラオケ行って・・・・・
他の同級生の女の子もいましたが・・・・・・・初恋の子以外はカボチャやジャガイモにしか見えず・・・・・・

申し訳ない・・・・・・

 同窓会は担任の先生の家。その先生も私たちが始めて送り出した生徒で思い入れも強く
「先生の家でやろう」ってことで・・・・・・

これから始まる同窓会が今まで生きてきた中で一番恥ずかしい目に合うとは・・・・・・・

 時間になっても一人来ない・・・・・
東京から来る奴だ。皆が「幹事!どうなってるの?」・・・・・
私は初恋の子に終始ニヤニヤだから私に言ってるという事も気付かない。
先生が「あいつはどうしたん?」って私の肩を叩いて言うから
「なんで俺が知らないといけないの?」って真顔で言ったら皆から
「冷たい・・・・・・・冷酷人間じゃ~普通なら駅まで迎えに行くぞ~・・・・・・・」って罵声。
私ははっきり「知らんよ~場所と時間伝えてるし・・・・・子供じゃないんじゃけ~自力で来るじゃろ」・・・・・・
自分で考えても冷たい・・・・・でもそもそも人集めだけしかしてないし目的は初恋の女の子に会うのが目的なんだから・・・・・・
「だったらなんで○○だけ迎えに行ったの?」と鋭い追及。
私は沈黙・・・・・・・・・・絶対言うなって釘を刺していた小学校の時仲がよかった女の子がポロリと
「しょうがないじゃん○○は○○ことずーっと好きじゃったんじゃけ~」・・・・・・
皆が「え~~~~~~~~~~~~~~~~~~」
私はなにも言えず顔が見る見るうちに真っ赤に・・・・・・
クソ~要らん事言いやがって・・・・・・・・
でも皆が「じゃけ~幹事やったのか~・・・・・それなら仕方ない」って変に納得。

ここで東京から来る奴はすでに忘れられてた・・・・・・

可愛そうに・・・・

 私はそれから初恋の女の子を見ることが出来ず・・・・・・・・・
先生の子供と遊んでましたが・・・・・・・・二時間くらいして
「私は下関に帰らないと行けないのでこの辺で帰ります」って初恋の子が言ったけどもう私は恥ずかしくて

「俺が駅まで送るよ」って言えなくて・・・・・・・
「じゃあ俺が送るよ」って違う奴が言ったんだけど先生が気を利かせてくれて
「お前最後まで責任持てお前が呼んだんだろ?」
私は恥ずかしすぎてなにも言えず黙って自分の車へ・・・・・・・・・・
しばらくして初恋の子が助手席へ・・・・・・・
二人とも沈黙。私はもう心臓が飛び出そうで・・・・・・
駅に近づく何か言わなければ・・・・・・
駅に着く。本当になにも言えない・・・・・

情けない男だ。
「じゃあ帰るね」って言うから
「あっホームまで行く」って時間延ばし。ホームに行ったんだけどそこでもなにも言えず。
そうしたら女の子が「昨日と今日は本当に楽しかった。久々に大笑いしたよ。」
「そう、よかった」・・・・・・お前他に言うことあるだろって自分に言い聞かせたが・・・・・・・・・・

出ない。

「私、あなたの印象が少し変わった。本当は凄く優しかったのね。」
「だから言ったじゃない・・・・・・・」その後のセリフ・・・・出ない。
「凄く世話になったし今度絶対下関に遊びに来て案内するから」って初恋の子が笑顔で・・・・・・・
私もようやく笑顔で「分かった必ず行くよ」そして新幹線に女の子が乗り発車!
初恋の子は最後にまた私に笑顔を見せて広島を去って行きました。ますます好きになったのは言うまでもありません・・・・・・・・・・・・・

 これから一年後私が今までで一度だけ真顔で「好きです」って女性に言うのですが・・・・・・
その話しはいずれまた・・・・・

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